これまで「中国女性・ジェンダーニュース+」で取り上げてきた日本の社会や運動に関する記事を扱います。
一審の広島地裁では審理が不十分なままに敗訴してしまったのですが、二審の広島高裁では、新たな弁護団が賃金データを提出させるなどして、賃金の男女差別を詳細に明らかにしました(2)。また、高裁での証人尋問では、2009年~2011年には長迫さんはチームトップの成績を上げたにもかかわらず、上司によるパワハラが始まり、同僚もそれに同調させられていたことなども語られました(3)。私は1981年に中国電力に入社以来30年間、事務系の与えられた仕事をコツコツ、真面目に取り組んできましたが、未だに一般社員です。
同期入社の男性社員には重要業務が割り当てられたのに対し、私にはお茶くみやコピーなどといった諸務、雑務と男性社員のサポート業務しか割当てられませんでした。(…)男性は業務分担や事業所を3~5年位で変わり、幅広く経験させて育成されていましたが、私は同じ事業場で十数年間諸務・雑務を割り当てられていました。
入社12年目にして、やっと諸務から解放され、男性と全く同じ業務を行うようになりました。日々の業務をお客さまの立場に立って、迅速かつ的確に処理してきました。女性の深夜労働が認められるようになってからは、当直もして台風などの災害時の停電事故時にも男性同様に業務に携わってきました。
同期同学歴の一番はやく昇進した男性と私の職務等級の差は11段階も違いますし、男性の半分以上が管理職なのに対して、女性は2人しかいません。
私は、人事考課面接では管理職から「良くやってくれている」「期待している」と高評価をもらっても、一向に職務等級は上がりません。制度や業務内容は男性と同様とされても、昇進昇格については、男性との差は広がることはあっても縮まることはありません。
(……)
はるかに年下の後輩が主任・管理職へと昇進昇格するのに、どうして女性を育成し活用しないのかという疑問を明らかにしたいと裁判を決意、2008年5月に広島地方裁判所に提訴し、女性に対する賃金差別を主張して、地位の確認と損害賠償を求めました。
facebookコメント投稿規定に関するご意見をメールおよび総会でのご意見としていただき、検討させていただきました。
(3)WANの運営などにかかわるもの(WANへのご意見ご質問)についてはお問い合わせの方へ、という一文につきまして、ご指摘のようなWANへの批判的ご意見を削除対象とすることを想定していたわけではありませんので、誤解を招くことのないよう、この一文は削除させていただきました。
その他のご指摘につきましては、まだコメント欄を開設したばかりですので、様子をみながら必要に応じて検討していきたいと考えております。
「コメント投稿規程」に関する意見遠山日出也
このたびは、WANサイトのコメント欄開設、おめでとうございます。私もさっそくコメントを少し書き込ませていただくとともに、私が以前書いた記事にもコメント欄を開設していただきました。
ただ、今回作成なさった「コメント投稿規程」について、私は、その一部に疑問を感じた点やもう少し丁寧に書いた方がいいのではないかと思った点がありましたので、以下、私の意見を述べさせていただきます。
「コメント投稿規程」には、「以下のようなコメントは、削除させていただきます」として、いくつかの類型のコメントが挙げてあります。私は、そのうち、以下の3つの類型に関する記述については、若干改善の余地があるように思いました。
(1)「誹謗中傷、団体や個人への攻撃にあたると判断したコメント」について
この箇所は、もう少し丁寧に書いたほうがいいように思います。「誹謗中傷」であるか否かは、「事実に反する」ことなどが基準になるのだろうと思いますが、団体や個人への「攻撃」と、(掲載が認められる)「批判」との区別が、いささかわかりにくいと思うからです。
たとえば私は、「攻撃」ではなく、掲載してもいい「批判」であるためには、以下のような条件が必要ではないかと思っています。
・個人や団体そのものを攻撃するのではなく、あくまでも個人や団体の具体的な「主張」や「行為」に対する批判であること。
・事実と論理に基づいていること。根拠薄弱な憶測ではないこと(「誤解かもしれませんが……」といった断り書きを付ければ、若干許容範囲が広がるといったことはあるかもしれませんが)。
・具体的な個人名・団体名を出して批判する場合は、その必然性・公共性があると認められること。
ご承知のとおり、現在、インターネット上では(でなくとも?)、「誹謗中傷」と「批判」や「意見」との区別をすることが、きちんとしたルールとして確立しているとはいえません。ですから、その区別をルールとして確立させること自体が、インターネットにおける運動の一つの課題なのだろうと思います。この点は、「コメント投稿規程」だけで解決できることではありませんし、「コメント投稿規程」は、あまり長々と書くわけにいかないという事情もあると思います。
しかし、インターネット上のあるべきルール確立のためには、「誹謗中傷、団体や個人への攻撃にあたると判断したコメントは削除する」というだけでは、簡単すぎるので、もう少し説明があった方がいいと思うのです。
(2)「差別的発言」について
第3回WAN総会で上野千鶴子理事長がサイトの双方向性をすすめる上での第一の困難として挙げられた「バックラッシュ」に対する対策という点から言えば、一般的に「差別的発言」と書くだけではなく、たとえば、「民族、宗教、性別、性的指向などに関する差別的発言」と具体的に例示しておいた方がいいと思います。これはすなわち、最近ますます激化している「ヘイトスピーチ」をネットから追放していくということだと思います。
(3)「WANの運営などに関わるもの(WANへのご意見ご質問)」[は「お問い合わせ」へどうぞ]について
「運営など」という言葉で具体的にどの範囲の事項を指しているかが、いま一つわからないのですが、このようなコメントを一律に削除対象にすることは、疑問です。まず、記事のテーマがWAN に直接関係するものでしたら、WANに関する意見(「運営など」に対する意見を含めて)が書き込まれるのは当然ではないかと思います。たとえば「理事長のあいさつ」ですとか、昨年や今年のシンポジウムのように、「NPO」や「ウェブ」のような、WANの活動に関する事項をテーマにしている記事に対しては、WAN(の運営など)に関するコメントが書き込まれることは、むしろ重要なことではないでしょうか? また、たとえそうした記事でなくとも、記事の内容と関係があるコメントでしたら、「WANの運営などに関わるもの(WANへのご意見……)」だからといって、削除対象にすると、自分の団体に対する意見や批判をタブーにしていると解釈されるように思います。他の団体に対する意見や批判は、とくに問題がないかぎり掲載されるのですから、二重基準になっているのではないかという疑問も出てきます。
この項目は、「WANの運営などに関わるもの(WANへのご意見ご質問) は『お問い合わせ』へどうぞ」と書かれていますので、「お問い合わせ」コーナーにメールを寄越してほしい、ということに力点があるとも読めます。しかし、「お問い合わせ」コーナーにメールが寄せられたとしても、すべての意見や質問には答えきれないでしょうし、私の今日までの経験では、質問をしても答えが返ってこない場合のほうがむしろ多いのです。実際、「意見」の場合は、(一つの意見としては参考にするけれども)直ちに回答するのは、難しい場合が多いと思います。また、コメントをする目的は、直接担当者に答えを求めるというだけでなく、他の方の意見もうかがいたいとか、みんなに聞いていただきたいとかいう場合もあります。また、直接はWANに対する意見であるとしても、実際はWAN以外にも関係があるような意見も多いのではないでしょうか? ですから、回答はできないまでも、一つの意見としてオープンな場に掲載しておくことには意義があると思います。もちろん誤解などは訂正する必要はありますが。
私としては、「WANに対するご質問、ご意見は、『お問い合わせ』へどうぞ」と書くのはいいと思いますし、「『お問い合わせ』コーナーにお送りいただけない場合は、返答を致しかねます」といった注意書きを書いてもいいと思いますが[といっても、できればコメント欄で回答したほうがいいと思う]、「WANに対するご質問、ご意見」を「削除」するような書き方はしない方がいいと思います(もちろん他の点で問題があれば、他のコメントと同じように削除すればよい)。
また、以上の3点すべてに関わる問題として、デマの類も、一律に削除するというより、よくある偏見や誤解でしたら、きちんと反論することのほうに意味がある場合もあると思います。きちんと反論するには、それだけの力量や手間が必要ですので、直ちに実現可能なことではないかもしれませんが、一つの方法として今後考慮していただければいいと思います。
コメント欄については、おそらく今までもさまざまなご議論やご苦労があって、今回、開設が実現したと思いますし、まだ試行錯誤の状態でいらっしゃるのだと思います。ですから、私などの意見がお役に立つかどうかわかりませんが、現時点での私の意見をお送りさせていただきました。
2013年5月21日
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